所沢で有名な食べ物は?と問われれば、「山田うどん」「ところざわ醬油焼きそば」などを挙げる人がいますが、それは最近の話。実は古くから続く所沢の名物があります。それは「だんご」です。なぜ、だんごが所沢の味になったのかは諸説あるようですが、一つの説は15世紀の中頃に関東一円で活躍した武将・太田道灌(どうかん)が武蔵野で鷹狩りをし、所沢付近に立ち寄った際に、地元の人がだんごを焼き、醤油をつけて出したのが始まりとも言われています。明治時代のお米は冷めると固くぽろぽろしてしまい、決しておいしいとは言えない代物でした。そこで、お米が冷めた後もおいしく食べる方法はないかと考えられたのが米粉を使用した焼だんごだったのです。
所沢焼き団子申し合わせ(1894年制定)
お店紹介の前に。所沢名物・だんごは市内のどこで食べても変わらない美味しさにしようということで、1894年(明治27年)、所沢焼きだんご組合が申し合わせを作りました。現在は組合はなくなりました。今は店舗ごとに作り方は違いますが、生醤油という点はどの店も共通しています。
1、1串4個、両端は大きく、中2個は小さく作る。 2、竹串は青竹を使用し、5寸5分(約16cm)。 3、醬油は所沢産の(ヤマホ)深井醤油に限る。 4,包むときは必ず経木(きょうぎ)で包む。 5、団子を焼く炭は消し炭を使う。 6、隠し味として1割の酒を混入すること。 7、2本で1皿、3銭。 8、毎月5日は久米の水天祭り。参拝帰りには子持ち団子の大サービス。
山口屋だんご店までは、小手指駅南口から徒歩10分。駐車場も1台あります。
ちょっと分かりにくい場所にありますが、目の前は「きたの第二保育園」があります。保育園の前に無料の駐車場が一台完備しています。
この先は463バイパスになります。デイリーヤマザキが目印です。
だんご一筋60年。もっちり感、これぞ醤油味。専門店ならではの味わい。
現在、市内にはだんご屋が点在していますが、中でも一度食べたらまた食べたくなるという名店が1906年創業の「山口屋だんご店」です。和暦すると明治39年となります。とにかく古くから営業しているお店なのです。
渾身のだんごを焼いてくれるのはこの道60年以上という3代目の金子初江さん。米粉を捏ねてだんごを作り、一晩寝かせます。「深井醤油」のみを継ぎ足すタレがポイント。3度つけて焦がさず、香味を引き立てて焼き上げます。通常、だんごは冷めたらおいしくないというのが一般的ですが、ここのだんごは、2・3時間たってもおいしさはそのまま。かつて組合が定めた「3」「4」「5」の申し合わせで焼き上げています。
メニューは醤油味のだんごのみ。1本130円。売り切れ次第で終了なので、早めの来店をおすすめします。
最近はTVや雑誌などで登場する機会も増えているそうで、千葉や東京など遠方からはるばるやってくるお客さんもいるそうです。店舗前には遠くから来たお客さんが寄せたコメントなどが書かれたノートがあります。ぜひ目を通してみてください。
山口屋だんご店
住所 | 所沢市上新井3-22-30 |
電話番号 | 04-2926-5882 |
営業時間 | 10時~15時半(なくなり次第終了) |
定休日 | 月・火曜日 |
グルメサイト | 食べログ |
公式サイト | なし |